実践事例

小学校2年 算数児童1人1台の活用 1人1台 × SKYMENU Cloud

数を表そう
発表ノートでクイズ大会

単元名:3けたの数

木月 康二主幹教諭

新宿区立四谷小学校

本時のねらい

数カードを並べて数を表すことなどを通して、3位数の位取りの仕組みや数の構成を理解する。前時までに、3位数の読み方や表し方について学習している。ここでは、10のカードが10枚ある場合に出会い、具体的な操作と十進位取り記数法の意味を結びつけることをねらいとしている。

授業の実際

前時の復習から始め、クイズ形式で数を読んだり書いたりする活動を行った。1人ひとりの理解を確実に把握するため、個人で書いた後に全体で確認する活動を繰り返した。そういった活動のなかで、「自分にもクイズ(問題)が作れそう」という言葉を引き出し、みんなで問題作りをして、クイズ大会をするという目的を持った。

ここで活用できる機能は[発表ノート]である。カードを入れる枠と数を記入する枠を背景化し、100のカードを8枚、10と1のカードを10枚ずつ用意した。10枚あるからこそ、カードを全部枠に入れた児童は「あれ?」と思考する。これをクイズ大会の後全体に紹介し、1つ大きい位に1繰り上がることを確認した。

SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)

1「クイズを作りたい」

発表ノート

▲ 先生から配付された[発表ノート]。画面下の黒い部分に、2で使う100、10、1のカードが隠されている

前述のように、児童は「自分にもできそう」という自信から「クイズを作りたい」と思っている。事前に作成した枠を[配付]機能で全員に配り、1人ひとりが問題を作れるようにした。指やペン、キーボードなど、自分に合った方法でカードを動かし、さまざまな数について、操作しながら表現することができた。

2「もっとクイズを作りたい」

発表ノート

▲ 児童は100、10、1のカードを並べて、問題を作ることに挑戦

表現をすることが得意な児童は、PCでも簡単に問題を作ることができる。ここで大切な機能が[コピー]である。1問できた児童は「2問目も作りたい」「もっとほかの問題も作ってみたい」と言い始める。この機能を使って、多くの問題を作ることができた。さまざまな児童がいるが、1問をじっくり考えさせたり、理解が難しい児童に個別に指導したりすることができた。

3「みんなに見せたい、見たい」

発表ノート

▲ 友達が作った問題をみんなで解く。自分の思考の過程を発表する児童

「見て、見て」自分なりに問題を作った児童は、見てほしくてたまらない。また、見せてほしくてたまらない。なるべく多くの問題数に触れさせたかったため、まずはペアになってお互いの画面を見せ合うクイズ大会を行った。最後に、児童の[発表ノート]の画面を電子黒板に提示して、1つの問題をみんなで考える活動も行った。児童が作成した問題から、本時のねらいにせまる繰り上がりや各位の関係についてみんなで話し合うことができた。

こんな場面で使える!実践を振り返って

数カードは、紙などで作ったものでも十分にその活動を行うことができる。しかし、紙などで作った数カードは今回のように「もっとほかのものも考えたい」という気持ちに応えにくい。なぜならば、記録に残すことが難しいからである。[発表ノート]の[コピー]機能に限らず、[カメラ活用]などの機能を使えば、自分の作成したものや考えたことなどを保存し、いつでもすぐに再現することができる。数カードに限らず、児童にさまざまな思考、表現が生まれる場面では積極的に活用していきたい。

(2022年9月掲載)

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