実践事例

小学校6年 特別活動児童1人1台の活用 1人1台 × SKYMENU Cloud

複数の機能を活用した情報モラル教育

神戸市立夢野の丘小学校 増田 優介 教諭

増田 優介教諭

神戸市立夢野の丘小学校

▲ 本時では、問いかけに対する考えをポジショニングで共有し、[発表ノート]の[グループワーク]で互いの考えを話し合った

本時のねらい

メールやメッセージを送る場合には、自分の意図が相手に正しく伝わるようにしようとする態度や技能を身につける。

授業の実際

導入・展開・まとめ、それぞれの場面で児童用端末を活用した。『SKYMENU Cloud』の機能だけでなく、Microsoft Formsも活用しながら、児童の考えを可視化したり、深く考えさせたりできるように仕組みながら授業を展開していった。

まず、「メッセージ等で自分の思いを正しく相手に伝えることができている」ということについて問いかけ、[ポジショニング]機能を使い児童の考えを可視化した。その上で人によって受け止め方が違い、別の答えになるような質問を投げかけ、メッセージのやり取りの際にどのようなことに気をつけたらよいかを考えさせた。[発表ノート]を使い、自分の考えを入力し、[グループワーク]機能を使い、班ごとに考えをまとめさせた。全体発表の後、再度[ポジショニング]機能を使い、児童の考えの変化を確認しながらコメント欄に感想を書かせ、振り返りの時間をもった。

SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)

1みんなの考えを確認する

ポジショニング

▲ [ポジショニング]で、学級全体の考えを確認する

まず、[ポジショニング]機能を使い、授業開始時点でのみんなの考えを確認した。

「メッセージ等で自分の思いを正しく相手に伝えることができている」という問いかけに対し、「できている(自信がある)」と「できていない(自信がない)」という2方向の軸を使って答えさせ、学級全体の考えを可視化した。予想通り、ほぼ全員の児童が中央から「できている(自信がある)」という答えに寄っていたが、全員の意見を確認し、活動へつなげることができた。

2グループ活動に向けて、自分の考えをもつ

発表ノート

▲ 自分の意見を[発表ノート]のスライド1枚にまとめる

捉え方によって答えが変わる問題に答えさせ、事例動画を見せた後、「メッセージのやり取りをするときにどのようなことに気をつけたらよいか」を考えさせ、自分の意見を[発表ノート]のスライド1枚にまとめさせた。児童によっては、キーワードに関して、色を変えたり線を引いたりして目立たせるなど、活用が見られた。

3グループで意見交流、考えをまとめる

発表ノート、グループワーク

▲ 話し合いながらスライドを共同編集

まず、個人で考えたものを[グループワーク]機能で共有して発表させた。自分のスライドを相手の画面に共有することによって、一人一人の考えをじっくり見ることができると考えた。

その後、グループで話し合い出てきた意見を新たに1枚のスライドにまとめさせた。共同編集を行ってスライドを作成している中、あるグループでは、自分の意見をコピーし貼り付け、線を引いて分かりやすくスライドを作成していた。技能面での高まりを感じたので、他の児童にも紹介した。

4自分の考えを振り返る

ポジショニング

▲ [ポジショニング]に入力する児童
▲ [ポジショニング]の入力画面

授業のまとめとして、授業のはじめに使用した[ポジショニング]を再度使い、自分の考えに違いが生まれたのかを確認した。コメント欄に、感想を入力させ、何人かの感想を全体に共有した。今回ポジションが大きく変わった児童はいなかったが、その中でも変化が見られた児童の感想も共有することができた。感想の中には、本時の授業からこれまでの自分の体験の中で疑問に思っていたことが解決できたと書いた児童もいた。

こんな場面でも使える!実践を振り返って

授業の内容を自分のことのように考えて授業に取り組めた児童が多く、有意義な授業になった

授業の中で、児童の考えを可視化したり、グループで話し合わせたりする場面では『SKYMENU Cloud』を活用することによってより児童の考えを反映させた授業を組み立てることができると感じた。必要な場面で適切な機能を使用しながら授業を行うことで、児童の技能も高めながら考えも深めていけるのではないかと思う。

実生活に結び付けながら活動したり、「今まであまり考えたことが無かったことを考えるよいきっかけになった」と感想を書いたりする児童が見られた。授業の内容を自分のことのように考えて授業に取り組めた児童が多く、有意義な授業になったと感じている。

パソコンやスマートフォンは小学生でも多数が所有している、生活と切り離せないツールとなっている。このことからも、情報モラル教育に関しては継続的に行っていかなければならないものだと考えている。『SKYMENU Cloud』をはじめ、ツールを使いながら生活と結び付けた授業を展開していく必要があると思う。

(2022年3月掲載)

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