実践事例

小学校2年 算数児童1人1台の活用 1人1台 × SKYMENU Cloud

発表ノートを活用した思考活動と考えの交流

単元名:算数【かけ算】
中野区立北原小学校 柴田 敏朗 主幹教諭

柴田 敏朗主幹教諭

中野区立北原小学校

▲ [発表ノート]は、紙のワークシートと比べて、かいたり消したりが容易。児童は、自由にかき込みをしながら、思考を深めることができた

本時のねらい

本時は、これまでに学習してきた乗法九九を総合的に活用し、ものの数を求めるためにかけ算を用いて解決できるように工夫し、自分の考えを説明することを目標にしている。

そのままではかけ算の式を適用できない場合に、かけ算を用いて解決できるように形を分割したり、一部を移動または追加したりして、考えを広げる活動である。

授業の実際

GIGAスクール構想により、一人1台のタブレット端末が配備され、授業等での活用が進められている。今年度、私が担任しているのは2年生であり、まだローマ字入力ができないため、高学年と比較してタブレット端末の活用場面が限られる傾向がある。

今回の「[発表ノート]にかき込んで友達と考えを共有する」という活動は、すでに数多くの実践例があるが、手書きのみでも十分に活用できるので、2年生でも効果的に活用することができると考え、実践することにした。

児童が[発表ノート]の図に自由にかき込みをしながら思考を進め、考えを積極的に発表して交流する姿が見られたことから、『SKYMENU Cloud』の活用により、授業の活性化が進んだと考えられる。

SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)

1発表ノートで作成したワークシート

発表ノート

▲ 左:教師が用意した[発表ノート] 右:児童がチョコレートを移動した後の[発表ノート]

[発表ノート]で作成したワークシートは、数える対象のチョコレート(茶色の円)を自由に移動できるようにした。また、チョコレートの初期位置に背景化した白い円が残るようにして、考えを説明する時に元の位置と移動後の位置が視覚的に分かるように工夫した。

チョコレートを移動させることにより全体の形が変わる場面が多く見られたので、元の形を背景化し、移動後のチョコレートを手書きでかき込ませる活動の方がより活用しやすいと感じた。

2児童の活動の様子

発表ノート

▲ 児童の活動の様子

作成したワークシートを、[配付]機能で児童に送り、授業で活用した。児童には自由に線で囲んだり、文字をかき込んだりしてよいと伝え、問題解決を進めた。

紙のワークシートと比べて、かいたり消したりが容易で見やすいのがICTの優位性であり、児童は思い思いに思考を進め、多様な考えを引き出すことができた。

また、思考が進まない児童へは、教師がタブレット端末の画面に直接かき込んで支援することで、考えを進めることができた。

授業後は[回収]機能を用いてワークシートを集め、評価に活用することもできるので、きめ細やかな評価も容易であるのが大きな利点である。

3児童の交流場面

発表ノート

▲ お互いの[発表ノート]を見せ合いながら交流する児童の様子

グループで考えを交流する場面では、タブレット端末の画面を見せながら説明し、意欲的に考えを交流する姿が見られた。中にはタブレット端末の画面にかき込みながら説明する児童もおり、2年生でも充実した内容の交流活動を行うことができた。

また、タブレット端末を電子黒板に接続し全体発表を行った。紙のワークシートを書画カメラで映すよりも見やすく、分かりやすい説明につながった。この発表方法と技能は、今後も多くの場面で活用できると考える。

こんな場面でも使える!実践を振り返って

体育の「とびあそび」では、「ケンパーとび」のコースを、[発表ノート]を使って作り、実際に友達と跳んで感想を伝え合ったり、コースを改良したりする活動を行った。

図形を自由に移動させることができることで、児童が楽しみながらコースを作ることができ、自分の作ったコースをみんなで跳んで嬉しいという感想も多く聞かれた。

以上のことから、[発表ノート]の活用により自由にかき込んだり消したりできることや、視覚的にも見やすいノートが作れることは、他教科や多くの活動において幅広く適用できると感じている。

▲ 左: [発表ノート]で「ケンパーとび」のコースを作成 右:実際に「ケンパーとび」をする児童

(2022年3月掲載)

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