実践事例

中学校3年 数学生徒1人1台の活用 1人1台 × SKYMENU Cloud

発表ノートを使った証明指導

単元名:5章 相似と比 2節 図形と比 三角形と比の定理の逆

纐纈 康暢教諭

岐阜県可児市立西可児中学校

本時のねらい

三角形と比の定理の逆が成り立つことを証明する活動を通して、既習の定理を順序立てて組み合わせることで、より簡潔に説明することのよさに気付き、論理的に証明することができる。

授業の実際

個人用タブレットで、『SKYMENU Cloud』内の[発表ノート]を使って、仮定と結論を既習内容でつなぐ「証明ロードマップ」をつくりました。[発表ノート]には、①本時証明したい定理の仮定と結論を載せたページ、②~⑤既習の定理や定義を5つのグループ(比・平行・長さ・角・その他)に分類したページ、⑥ヒントページを配置し、②~⑤の中から、必要に応じて引き出し、①のページに貼り付けて並べるという活動を行いました。どのように既習内容をつなぐかの思考過程を可視化し、生徒同士が学び合うことができました。

SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)

1証明ロードマップを個人でつくる

発表ノート

▲ [発表ノート]で一人一人の思考の過程を可視化

教師用タブレットで制作した[発表ノート]を個人用タブレットに配付し、証明ロードマップづくりを行いました。既習の定理や定義を5つのグループに分類し、そこから必要な定理や定義を引き出して並べる活動を行うことで、証明を結論から構築していくという流れをつかむことができました。また、生徒一人一人の思考の過程を可視化することができました。

2証明ロードマップを小集団でつくる

発表ノート

▲ [発表ノート]を示しながら小集団で交流

個人用タブレットで共有した「証明ロードマップ」を用いて、小集団での交流を位置付けました。これにより、説明し合うために必要な素材(定理や定義)を可視化した状態で交流できました。「証明ロードマップ」上にある素材を引用しながら、説明する活動であるため、認知的な負荷が軽減され、どの生徒も自分の力で思考の過程を説明できたという実感をもつことができました。

3証明ロードマップを使って全体交流

発表ノート

▲ [発表ノート]で視覚的に示しながら説明

全体交流では、黒板に「証明ロードマップ」を映し出し、組み立てられたものを使ったり、実際にその場でロードマップをつくったりしながら説明するという活動を行いました。なぜその定理や定義を用いたかという理由を、視覚的に示しながら説明することができました。また、聞き手は、説明する側の思考の過程を、リアルタイムで理解することができ、疑問をその場で投げかけることができました。より簡潔に証明するためには、どこをどう変えるとよいか、素材を置き換えて考えることで議論を活発に行えました。

こんな場面でも使える!実践を振り返って

[発表ノート]を使うことで思考過程の可視化ができ、生徒の主体性の向上と確かな知識の定着を実感

[発表ノート]を使う利点は、思考過程の可視化です。思考過程の可視化は図形領域に限らず、他領域および教科横断的な観点においても汎用性があります。本実践を通して、知識を「蓄積する・分類する・引き出す」等といった思考過程を、視覚的に扱うことは実感を伴った生徒の深い理解に繋がり、生徒自身が分類する活動が、生徒の主体性の向上とともに確かな知識の定着を実感しました。

(2022年3月掲載)

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