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Sky株式会社

公開日2025.01.20

学校でペーパーレス化をするメリットは? 事例や課題について紹介

著者:Sky株式会社

学校でペーパーレス化をするメリットは? 事例や課題について紹介

ICT活用により現在、学校でのペーパーレス化が進みつつあります。ペーパーレス化を進めることで、教材などを印刷する手間やコストを削減でき、教員の業務効率化につながります。本記事では、学校でペーパーレス化を進めるメリットやその方法、事例などについてご紹介します。

学校でペーパーレス化を推進するメリットとは

校務や授業にICTを活用することで、資料やプリントを印刷する必要がなくなり、結果的にペーパーレス化につながります。ここでは、ペーパーレス化による具体的なメリットについてご紹介します。

教材研究や児童生徒と関わる時間を増やせる

クラウドの学習支援ツールなどを利用すれば、教員がPCやタブレット端末などで作成したワークシートなどの教材を、児童生徒のタブレット端末に一斉に配付することが可能です。こうしたツールを活用することでペーパーレス化が進み、教材を印刷する時間が削減でき、教材準備を効率化できます。

さらに、各教員が作成した教材をクラウド上に蓄積することをルール化しておけば、同じ教科や学年の教員同士で教材を共有できます。業務の効率化につながるとともに、作成した教材をブラッシュアップすることで、質を向上させることにもつながります。

また、職員会議で使用する資料も同様にクラウド上で共有しておけば、資料を印刷、配付する必要はありません。印刷の手間を省けるだけでなく、あらかじめ資料に目を通しておくことで、会議の進行もスムーズになります。

このように、教材や会議資料をデジタル化してスムーズに共有することにより、業務の効率化につながり、教員は本来時間を掛けるべき、授業研究や児童生徒と関わる時間を増やすことができます。

保護者とのコミュニケーションが円滑になる

学校からのお知らせのプリントは、児童生徒を介して保護者に届けられます。そのため、プリントを紛失したり、渡し忘れたりするケースも少なくありません。こうした保護者へのお知らせや連絡をペーパーレス化し、スマートフォンやPCを活用して情報共有することで必要な情報を直接伝えられます。

学習支援ツールの中には、学校からのお知らせを共有するためのデジタルの連絡板機能を備えたものがあります。連絡板が更新されると保護者にメールでお知らせされたり、連絡板に学級だよりを添付したりでき、印刷や児童生徒への配付の手間を省くとともに、保護者に確実に情報を届けられます。

学校でペーパーレス化が進みにくい背景

学校でペーパーレス化を推進するにあたって、いくつかの課題があります。ここでは、その課題についてご紹介します。

学校側の体制

教員の中には、ICTが得意ではない人もいます。また長年にわたって、紙で行う方法に慣れており、ICTを積極的に活用することに前向きになれない人もいるかもしれません。

また、得意な教員だけがICTを活用するといったことが起こりがちです。校内研修などを行うことで、得意ではない教員も含めて学校全体でICTを活用していけるように取り組んでいく必要があります。

対応が難しい家庭も

保護者の中には、学校からのお知らせがオンライン化されることに抵抗を感じたり、インターネット環境が整っていない家庭があったりする場合もあります。こうしたこともペーパーレス化が進みにくい一つの要因になっている可能性があります。

学校でのペーパーレス化を図る方法とは

学校でのICT活用を推進し、ペーパーレス化を目指していくために、どのような取り組みが必要なのか、ご紹介します。

適切なツールの選定と活用

まずは適切なツールを選定し、導入することが必要です。例えば、デジタルドリルなどのオンライン教材を導入することで、従来のようにたくさんの紙のプリントを印刷して用意する必要はなくなります。

また、クラウド型の学習支援ツールも有効です。こうしたツールを活用すれば、教員が作成した教材を児童生徒のタブレット端末に一斉に配布し、共有することが可能です。児童生徒が取り組んだ課題を提出し、教員が添削して返却するといったやり取りもオンラインで行うことができます。学習支援ツールを活用することにより、ペーパーレス化が進み、印刷の手間だけでなく、紙の課題を配ったり、回収したりする時間も削減できます。

校内研修の実施

ペーパーレス化を進めるためには、学校全体でICT活用を推進し、教員全体のICTスキルを向上させることが大切です。そのためには、ICT活用が得意な先生が中心となって、校内研修などを定期的に実施し、学習支援ツールの使い方や活用方法について互いに学び合うことが効果的です。

学校におけるペーパーレス化促進事例

職員会議でのペーパーレス化を実現した学校の事例を紹介します。その学校では、もともと会議に使用する資料を紙に印刷して配付していました。資料にミスがあったときは、資料を修正して印刷し直し、再配布するといったことを行っており、教員の大きな負担になっていました。

そこで、会議の資料をサーバー上に保存し、各自で確認する運用に変更したところ、紙に印刷する必要がなくなりました。さらに、資料の修正もサーバー上のデータを更新するだけでよいため、ペーパーレス化を実現するとともに、教員の業務効率化にもつながりました。

ICTを活用した学習活動を支援するSKYMENU Cloud

ここまで、ペーパーレス化によるメリットをはじめ、それを進めるための課題や効果的な方法などについてご紹介してきました。ペーパーレス化を推進するためには、ICTを活用して教材や資料をスムーズに共有する仕組みが欠かせません。

「SKYMENU Cloud」は、線や文字を書き込んだり、画像を貼りつけたりできるデジタルのノート「発表ノート」機能を備えています。教員はこの機能を活用して、課題を作成できます。そして、児童生徒の端末に作成した教材を配付、回収した後、添削して返却することも可能です。これにより、ペーパーレス化して、教材準備を効率化するだけでなく、授業進行もスムーズにできます。

また、あらかじめメンバーを設定したグループでファイルを共有できる「グループフォルダ」機能も搭載。この機能を活用すれば、先生同士で教材や会議の資料を共有できます。そのほかにも、保護者への連絡に活用できる「電子連絡板」機能なども備えています。

これらの機能を活用し、ICT活用を進めることで学校のペーパーレス化につながります。また現在、GIGAスクール構想によって、ICTを基盤とした新しい学びのかたちが広がっています。「SKYMENU Cloud」は、児童生徒が自己調整しながら学びを進める「個別最適な学び」や多様な個性を最大限に生かす「協働的な学び」、これらの学びを一体的に充実させ、児童生徒が自らの手で未来を豊かに創り出していく力の育成を支援いたします。